海外安全対策情報(平成30年1月~6月)

1.社会・治安情勢

現時点では,当館管轄区域内(カリフォルニア州北部及びネバタ州)において,テロ発生の可能性がある具体的な情報は報告されていません。

しかし,カリフォルニア州のサンフランシスコ市やオークランド市,サンノゼ市など,サンフランシスコ湾を囲む「サンフランシスコ・ベイエリア」は,国際的な観光地域であることに加えて,自由な気風が尊重される地域であるため,1960年代以降,学生運動をはじめ,様々な個人の主義主張を訴える活動が行われており,過激主義及び原理主義思想を背景とする国際テロの対象となり得る社会的土壌を有しています。

一方,ネバダ州ラスベガスも,カジノで知られる世界有数のナイトスポットであり,年間4,000万人もの観光客が訪れることから,依然としてテロの潜在的脅威が存在しています。また,当局が治安維持に力を入れているものの,観光客を対象とした一般犯罪も多発しており,観光客にとっては特に注意を要する地域となっていることに加え、2017年10月1日、ラスベガスの中心部において発生した銃乱射事件では、多数の死傷者が出ており、銃器を使用した無差別大量殺人事件として米国内においても大きな衝撃を与えるとともに、銃犯罪が身近なものであることを改めて認識させる事件であり、当地における安全対策上、銃器犯罪に対しては十分な警戒が必要です。

米国内においても,ここ数年イスラム過激主義に影響を受けた者によるテロ事件が発生しており,2015年12月1日発生のカリフォルニア州サンバーナーディノ市の地域福祉施設おける銃撃テロ事件(14名死亡,21名負傷)や,2016年6月12日発生のフロリダ州オーランド市のナイトクラブにおける銃撃テロ事件(50名死亡,53名負傷),特に2017年10月31日にニューヨーク・マンハッタンにおいて発生したテロ事件で自動車を使用して実行するなど,引き続きテロの脅威にさらされている状況にあるといえます。

また2017年12月には,サンフランシスコ市内の観光地の一つであるピア39においてテロ攻撃を計画していたとして,米国人男性がFBIに逮捕されており,サンフランシスコやラスベガスの観光地など,多くの人々が集まる場所では特に注意が必要です。

2.一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1) 近年の犯罪傾向

ア 犯罪統計(資料「在サンフランシスコ総領事館・主要都市犯罪発生状況」
2017年にFBIが発表した2016年中の犯罪統計によると,カリフォルニア州全体において,殺人・強盗などの凶悪犯罪が増加しています。

地域別には,サンフランシスコ市では,いずれの犯罪も10万人あたりの発生件数からみると、州の数値を大きく上回っており、窃盗犯罪については、米国内でも特に治安が悪いとされているオークランド市と同様の発生件数であることから、犯罪に巻き込まれないよう特段の注意が必要です。

特に同市では、車上荒らしの多発が社会問題となっており、警察による対策が取られているものの、発生件数が増加しています。

サンノゼ市は人口100万人を超え,カリフォルニア州の中で,ロサンゼルス,サンディエゴに次いで人口第3位の大都市であり、邦人も多く居住している地域で,比較的治安は良いとされていますが,日本と比較した場合,十分高い水準にあるため,防犯意識はしっかり持つ必要があります。

一方,ネバダ州・ラスベガス主要地域においても、犯罪発生件数は,高い水準にあり、凶悪犯罪の発生が多いほか,観光客が窃盗被害等に巻き込まれるケースも報告されているため,滞在には十分注意が必要です。

イ 防犯上の留意事項
(ア)社会情勢を反映したデモ等に対する注意
前述のとおり,ベイ・エリアでは,様々な主義主張を訴える活動が盛んに行われており,特にサンフランシスコ市やバークレー市,オークランド市では,社会情勢を敏感にとらえてデモ集会やデモ行進が開催されています。近年では,2014年8月9日にミズーリ州ファーガソンで発生した白人警官による黒人青年射殺事件をはじめ,全米各地で発生した警察官によるアフリカ系アメリカ人容疑者等への差別的対応に関連して,当地でも大規模な抗議デモが発生し,デモに乗じた略奪や器物損壊も多数確認されています。

また,2017年中も,サンフランシスコ市内をはじめ,オークランド市やバークレー市で大規模な抗議デモが発生し,デモに乗じた器物損壊等により多数の逮捕者が出る事態へと発展しています。サンフランシスコ市を中心とするベイ・エリアはリベラルな考えを持つ住民が多く,特に人種差別問題には極めて敏感な地域であることから,抗議デモには十分な注意が必要です。

(イ)多発する車上荒らしへの対策
サンフランシスコを含むベイ・エリア地域では,年間を通して「車上荒らし」が多発しています。特にサンフランシスコ市内の観光ポイントには,「PREVENT A THEFT」,「REMOVE VALUABLES LOCK YOUR CAR」等の標識が設置され,警察当局が警戒を強化していることから,短時間(1分未満)の駐車であっても十分に注意する必要があります。

車上荒らしは,座席上など車外から容易に確認できる場所に置いてある金品が対象となるだけでなく,車外から確認ができないトランク内の荷物も鍵穴がこじ開けられる等して窃取されていることから,車内には貴重品を放置しないことが何よりも大切です。また駐車場所も,可能なかぎり人目の多い場所や照明の明るい場所を選ぶ等,常に犯罪対策を意識することが重要です。

被害に遭う車種は様々ですが,特にレンタカーの場合,使用者の多くは旅行者であり,旅行中は荷物をトランク等に放置する傾向が高く,レンタカーに狙いをつけて犯行におよぶ犯行グループも存在していることから,特に注意が必要です。

なお,2018年上半期中に,邦人から当館に報告のあった車上荒らしの被害件数は24件となっています。但し,同件数は,旅券等を盗まれた事案のみであることから,実際には,件数以上の邦人被害者が存在するものと推測されます。

 

(2) 邦人の被害事案

  • 昨年中,最も邦人の方が被害に遭われている事件が車上荒らしであり,特にサンフランシスコ市内の観光地,ショッピングセンター,レストラン等の駐車場のほか,サンノゼ市内の日系スーパーの駐車場において多く発生していますので,駐車する際に旅券等を含む貴重品は車内に残さないで下さい。
  • サンフランシスコやラスベガスの観光地では,食事中のレストランでの置き引きや乗り物内でのスリなどの事案も多く発生していることから,警戒心を忘れずに貴重品から目を離さないようご注意ください。
  • ラスベガスの格安ホテルにおいては,ホテル内の部屋から貴重品が盗まれる事案が発生していることから,貴重品はセーフティボックスを利用する又は自分で携行する等の防衛策を取るようにして下さい。
  • オークランド及び同周辺において,銃器を使用した強盗事件に邦人が巻き込まれているほか,強盗被害に遭い,犯人に抵抗したため犯人及びその仲間から反撃を受けて,重傷を負ったケースもあります。強盗被害に遭遇しても犯人を刺激するような行動を取ることなく,自分の身を守ることを何よりも優先してください。
 

(3) 邦人被害以外の事件発生状況(2018年1~6月:特異な事件)

  • 4月4日午後,サンフランシスコ市の南方約19キロメートルに位置するサンブルーノ市所在の「YOUTUBE」本社敷地内において発砲事件が発生し,3人が負傷した。同所において犯人は自殺した。
 

※各地域の犯罪発生状況は、次のサイト等で検索することができます。居住地や渡航予定地域の犯罪発生状況の確認にお役立てください。

(上記情報は、皆様に治安状況の参考にしていただくために掲載しているものであり、警察当局からの公式な情報ではない点にご留意下さい。)

3.テロ・爆弾事件発生状況

   特になし。

4.誘拐・脅迫事件発生状況

   邦人を被害者とする誘拐事件は発生していない。

5.日本企業の安全に関わる諸問題

   特段の問題は発生していない。
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