大槻耕太郎総領事からの御挨拶

令和7年9月10日

大槻耕太郎総領事

この度、在サンフランシスコ日本国総領事として着任いたしました大槻耕太郎(おおつき・こうたろう)です。カリフォルニア州中北部とネバダ州の皆様へご挨拶申し上げます。

サンフランシスコは、日本最初の在外公館が開設されたことに表れているように、古くから日本にとって米国の玄関口としての役割を果たしてきました。また、戦後、日本との平和条約であるサンフランシスコ講和条約が結ばれた場所でもあり、戦後日本の出発点とも言える場所です。こうした歴史的重要性を持ち、日本との結びつきの大変深いこの地で総領事として勤務できることを、大変光栄に思います。

現在、当館の管轄地域であるカリフォルニア州中北部には約4万6千人、ネバダ州には約4千人の在留邦人の皆様がビジネス、教育・研究、芸術・文化、スポーツ等様々な分野で活躍されています。総領事館の役割は、何よりもそうした在留邦人の皆様が安全、安心に生活を送ることができるようお支えすることと考えています。引き続き領事サービスの充実に館員一同取り組んで参ります。

当館管轄地域は古くから多くの日本企業の活動拠点となっています。なかでもシリコンバレーはイノベーションとビジネスの最先端の場所として、日本企業や起業家の皆様を引きつけています。またネバダ州と言えば観光地ラスベガスが有名ですが、日本企業の生産拠点もあります。日本企業の方々の活動は、現地で多くの雇用を創出し、付加価値を生み出しており、米国経済にも大いに貢献しています。当館として、引き続き日本企業の皆様が円滑に活動いただけるよう全力で支えてまいります。

また、ベイエリアに所在する数々の世界的な研究所や教育機関との協力関係を深めていくことも、我が国の科学技術力の基盤を強化する上で重要な任務と考えています。この度、関係する方々の御協力を得て、当地で活躍されている日本人研究者の皆様をリスト化したPIマップが作成されましたが、引き続き当地の研究者コミュニティの皆様からの御協力を得つつ、同マップを更に拡充し、効果的な学術・研究協力をを支援していきたいと思います。

管轄内のサンフランシスコとサンノゼには全米でも数少ない貴重な日本町が残っています。日系アメリカ人の方々は様々な分野で御活躍されており、そうした日系アメリカ人社会との歴史的な絆を大切に、若い世代との連携も深めつつ、日系アメリカ社会の発展、そのプレゼンスの向上にも取り組んでまいります。また、当館管轄地域には日本との姉妹都市交流に積極的な自治体も多く、草の根レベルの交流も大変活発で、既に三世代にわたり交流に携わっている方々もおられます。更に多くの皆様に交流に参加していただけるよう、また更に多くの方に日本ファンになってもらえるよう日本文化の更なる発信にも積極的に取り組んでまいりたいと思います。

今後とも、皆様からの忌憚のない御意見、御助言を賜りながら、日本とカリフォルニア州中北部、ネバダ州との友好関係の発展に微力ながら尽力してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

 
2025年9月
在サンフランシスコ日本国総領事
大槻耕太郎

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