バングラデシュにおける銃撃・人質事案を受けた海外に渡航・滞在される方の安全対策のためのお知らせ~「たびレジ」による緊急連絡先登録のお願い~

平成28年7月5日

在留邦人・旅行者の皆様へ

外務省の海外安全ホームページ上に,海外安全情報(広域情報)「バングラデシュにおける銃撃・人質事案を受けた海外に渡航・滞在される方の安全対策のためのお知らせ~「たびレジ」による緊急連絡先登録のお願い~」が掲載されました。(内容以下のとおり)
最近は米国においても,
◆ 2015年12月2日 カリフォルニア州サンバーナディーノ市における銃撃テロ事件
◆ 2016年6月12日 フロリダ州オーランド市における銃撃テロ事件
等といった凄惨なテロ事件が発生しています。当地関連では,先月26日に,ISILを名乗る組織が,サンフランシスコのゴールデン・ゲート・ブリッジやケーブルカー,ラスベガスのストリップ大通り等の映像とともに,イスラム教徒に対し,不信心者を殺害せよと呼びかけるビデオ映像をインターネット上で公開しており,こうしたイスラム過激派組織ISILの思想に共鳴したホーム・グローン・テロリストやISILから帰還した戦闘員等によるテロ事件は,いつどこで起きてもおかしくない情勢となっています。
皆様におかれましては,テレビやインターネット等から滞在地域における最新の海外安全情報の入手に努め,ご家族やご友人の皆様方と一緒に「海外における安全対策」に関する知見を高めていただき,特に慣れない地域での滞在には十分に注意を払っていただきますようお願いいたします。
バングラデシュにおける銃撃・人質事案を受けた海外に渡航・滞在される方の安全対策 のためのお知らせ
~「たびレジ」による緊急連絡先登録のお願い~
2016年7月3日

【概要】 海外に渡航・滞在される際には,国内で生活している時とは異なる心構えが必要です。緊急時の安否確認等のため,海外に渡航される方は外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録を,3か月以上滞在される方は在留届の提出をお願いします。
~テロに注意してください 先進国でも海外安全情報のチェックを~
  • 1日(金)21時30分頃(現地時間),バングラデシュ首都ダッカ市内のレストランにおいて数名の武装グループが人質を取って籠城し,日本人7名を含む約20名を殺害,多数が負傷する事件が発生しました。
  • 他にも,今年に入ってからだけでも,インドネシア,トルコ,ベルギー,米国等,世界の様々な地域において,テロ事件が発生しています。日本人・日本権益が標的となる可能性もあります。
  • 特に繁華街,観光地,公共交通機関に対し,イスラム過激派組織によるテロやこれらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれがあります。
  • ついては,海外に渡航・滞在される方は,旅行計画の段階から渡航・滞在国に発出されている海外安全情報をよく確認し,自らの安全確保に努めてください。特に,テロの標的となりやすい場所(デパートや市場等不特定多数が集まる場所,公共交通機関,ホテルなどの宿泊施設,ビーチ等のリゾート施設,観光施設,政府・軍・警察関係施設,欧米関連施設等)を訪れる際には,周囲の状況に注意を払い,不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる等,安全確保に十分注意を払ってください。

■ 外務省海外安全ホームページ(※各国の詳細・最新の安全情報はこちらを御覧ください。)
 http://www.anzen.mofa.go.jp/
 http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)
■ 外務省海外旅行登録「たびレジ」(3か月未満の渡航の方)
 https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/#
■ 在留届(3か月以上滞在される方)
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/zairyu/index.html
■ スマートフォン用 海外安全アプリ
 http://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/oshirase_kaian_app.html
■ 問い合わせ窓口
○外務省領事サービスセンター
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903
(外務省関係課室連絡先)
○外務省領事局政策課(海外医療情報関連)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)5367
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐,海外医療情報関連を除く)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)5144
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047
~テロに注意してください 先進国でも海外安全情報のチェックを~

(1)今年の主なテロ事件

1日(金)21時30分頃(現地時間),バングラデシュ首都ダッカ市内のレストラン「ホーレイ・アルティザン」において,数名の武装グループが人質を取って籠城し,日本人7名を含む約20名を殺害,多数が負傷する事件が発生しました。
本件につき,「ISILバングラデシュ」が犯行声明を発出しました。

バングラデシュにおいては昨年11月,北西ディナジプール県のバス・ターミナルで,イタリア人男性が何者かに銃で撃たれ,負傷,同年10月3日,北西部のロングプール県において,邦人男性がオートバイに乗った者らにけん銃で撃たれ,殺害されたほか,9月28日,ダッカ市内において,イタリア人男性が同様の方法で殺害される事件が発生しております。また,10月24日には,ダッカ市内にあるイスラム教シーア派系の宗教施設付近で爆発が発生し,1名が死亡,100名以上が負傷しました。これらの事件についても,「ISILバングラデシュ」が犯行声明を発出しています。

その他,1月のインドネシア・ジャカルタ中心部での爆弾テロ,1月~6月にかけて断続的にトルコ・イスタンブール中心部の観光地・繁華街や首都アンカラ中心部での爆発テロ,3月のベルギー・ブリュッセル中心部の地下鉄及び空港での爆弾テロ,6月の米国・オーランドにおける銃撃テロ事件,トルコ・イスタンブール市アタテュルク国際空港における自爆テロなど,各地でテロが続発しており,多数の死傷者が出ています。

(2)テロの脅威

2014年9月,ISILは,欧米を含む世界の(スンニ派)イスラム教徒に対して,対ISIL連合諸国の国民を攻撃するよう扇動する声明を発出しており,その後,ISILによるとみられるテロ事件が多数発生しています。また,ISILは,昨年初め,シリアにおいて日本人2人を殺害したとみられる動画を発出したほか,同年9月には,その機関誌において,ボスニア,マレーシア及びインドネシアの日本の外交使節(大使館等)を攻撃対象の候補として言及しています。
さらに,ISIL以外にも,イスラム過激派組織又はこれらの主張に影響を受けているとみられる者による一匹狼(ローンウルフ)型のテロや誘拐等が世界各地で発生しています。今後,同様の事件が発生する可能性は否定できず,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれがあります。

(3)テロ等に関する安全対策

ア つきましては,海外に渡航・滞在される方は,上記のような情勢に十分留意し,誘拐,脅迫,テロ等の不測の事態に巻き込まれることのないよう,外務省が発出する海外安全情報及び報道等により,最新の治安情勢等の関連情報の入手に努めるとともに,日頃から危機管理意識を持つよう努めてください。特に,テロの標的となりやすい場所(デパートや市場等不特定多数が集まる場所,公共交通機関,ホテルなどの宿泊施設,ビーチ等のリゾート施設,観光施設,政府・軍・警察関係施設,欧米関連施設等)を訪れる際には,周囲の状況に注意を払い,不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる等,安全確保に十分注意を払ってください。

イ また,海外渡航前には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
海外渡航や在留の際に,緊急事態が発生した場合,外務省からは随時情報を提供いたします。上記のブリュッセルにおける爆弾テロ事件のほか,トルコにおける爆発事案,バンコクにおける爆発事案やバングラデシュにおける邦人殺害事件等,緊急事態の発生に際しては,「たびレジ」や在留届等であらかじめメールアドレスを登録いただいた方には,一斉メールにより,情勢と注意事項をお伝えしています。

ウ 実際に,テロ・爆発事件に遭遇した場合に被害を最小限に抑えるため,例えば次の諸点を心がけることをお勧めします。
<予防措置>
  • 退避ルートを確認する。
  • 隠れられる場所を確認する。
  • 常に周囲の状況に注意を払い,不審者や不審物を見かけたら速やかにその場を離れる。
 <対処法>
  • その場に伏せるなど直ちに低い姿勢をとる。
  • 頑丈なものの陰に隠れる。
  • 周囲を確認し,可能であれば,銃撃音等から離れるよう,速やかに,低い姿勢を保ちつつ安全なところに退避する。
海外旅行のテロ・誘拐対策パンフレットも併せて参照ください。)