カリフォルニア州の農業概況

基礎データ（2021年データ）

カリフォルニア州 (以下、加州)は、西側に太平洋、東側にシエラ・ネバダ山脈を擁し、地中海性気候に類似した温暖な気候下で、肥沃で広大な盆地を中心とした一大農業地帯を形成している。
降雨量は北部に大きく片寄っており、北東部のカスケード山脈やシェラ・ネバダ山脈は冬季に多量の雪が降り年間降水量が多いが、中部から南部にかけては雨量が極端に少ない。そのため、加州の農業は大規模な灌漑技術により支えられている。
加州の農地及び牧草地は2,420万エーカー(約979万ha)、平均経営面積は351エーカー(約142ha) であり、全米平均の445エーカー(約180ha) より少ない。また、加州の農家数は69,000であり、これは全米の約3.4％に過ぎないが、加州の農産物販売額は511億ドルであり、過去50年以上にわたり全米1位 (2位アイオワ州346億ドル、3位ネブラスカ州263億ドル) である。

主要品目と販売額は以下のとおり。(金額単位: 億ドル)

品目	2019	2020	2021
乳製品	73.8	72.7	75.7
ブドウ	54.0	44.9	52.3
アーモンド	61.7	52.5	50.39
牛肉・加工品	30.6	27.4	31.1
ベリー・イチゴ	22.9	22.1	30.2
（中略）
米	9.1	9.5	10.0

加州で生産される農産品目は400種類以上あると言われ、その中でも乳製品、ナッツ類及び果実の生産が盛んである。特に、アーモンドやピスタチオといったナッツ類は、米国生産のほとんどを加州が占めている。
また、昼夜の寒暖差が大きいことがブドウの栽培に好適であり、ブドウ類（干しぶどう、生食用及びワイン）についても米国生産の大部を占めており、世界的なワイン産地が形成されている。

主要産地別 (カウンティ別) 農産物販売額は以下のとおり。(金額単位: 億ドル)

郡	販売額	主要農産物
カーン	83.4	ブドウ、オレンジ、ピスタチオ
フレズノ	81.1	ブドウ、ピスタチオ、牛乳
トゥーレアリ	80.9	オレンジ、牛乳、ブドウ
モントレー	41.0	レタス、イチゴ、ブロッコリー
マーセド	37.0	牛乳、アーモンド、スイートポテト

日本との関係（2021年データ）

加州からの農産物輸出総額は2021年時点で225億ドル (対前年比7.0％増) であり、全米全体の12.8％を占める。

主要輸出品目と輸出額は以下のとおり。(金額単位: 億ドル)

品目	2019	2020	2021
アーモンド	49.0	46.6	46.5
乳製品	18.1	20.4	25.4
ピスタチオ	20.1	16.7	20.7
ワイン	12.3	11.4	12.9
クルミ	12.5	12.5	12.5
米	7.7	8.3	7.7

日本向け農産物輸出額は2004年以降増加傾向にあり、2021年は17億ドル (加州から全世界への農産物輸出額の約7％) で、カナダ (36.5億ドル)、EU-28 (34.4億ドル)、中国／香港 (20.5億ドル) に次いで第4位である。5位以下は、メキシコ、韓国、インドと続く。

日本への主要輸出品目と輸出額は、以下のとおり。(金額単位: 億ドル)

品目	2019	2020	2021
米	2.77	2.63	2.92
アーモンド	2.76	2.39	2.56
乳製品	1.15	1.53	1.94
クルミ	1.00	1.15	1.32
干し草	1.25	1.22	1.28
牛肉・加工品	1.34	0.98	1.16
オレンジ・加工品	0.81	0.80	0.82
ワイン	0.86	0.81	0.76
レーズン	0.63	0.57	0.61
トマト・加工品	0.47	0.48	0.54

注: 米は主にGATTウルグアイ・ラウンド合意に基づくミニマムアクセス米

Source: Farms and Land in Farms 2021 Summary, United States Department of Agriculture,
California Agricultural Statistics Review 2020-2021, California Department of Food & Agriculture,
California Agricultural Exports 2020-2021, California Department of Food & Agriculture,
California Agricultural Exports 2019-2020, California Department of Food & Agriculture

基礎データ（2021年データ）

日本との関係（2021年データ）

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