総領事便り
令和6年4月8日
総領事便り 7
~ネバダ再訪 (ラスベガス訪問)~
~ネバダ再訪 (ラスベガス訪問)~
令和6年 (2024年) 4月8日
在サンフランシスコ日本国総領事
大隅 洋
在サンフランシスコ日本国総領事
大隅 洋
4月5、6日にネバダ州(ラスベガス)を訪れました。初日は秋の選挙を見据えた政治経済事情視察と、昨年12月に銃撃事件があり武丸直子准教授が亡くなられたUNLV(ネバダ州立大学ラスベガス校)訪問、2日目は、日本人補習校ラスベガス学園の入学式出席と絆日本春祭り参加、という日程でした。ラスベガス来訪は昨秋の日本秋祭りの時期以来2回目となりますが、今回初めての多くの方と挨拶できましたし、お顔を覚えていただいていた少ながらずの方にもお声をかけていただきました。ありがとうございます。
印象:サンフランシスコからラスベガスへ
「きらめく太陽いっぱい浴びて」「厳しい自然に鍛えられ」「夢への一歩を踏み出そう」とは、ラスベガス学園校歌の一節です。前夜に雨がしとしと降ったサンフランシスコから来ると、ラズベガスは陽光明るく、土地は乾き、そして大地と青空に無限の拡がりを感じます。 そして空港の待ち合わせ場やホテルのロビーに置かれるスロットマシーンのネオンも明るく騒がしい。人口は2008年から15年で20%増の約320万人。隣のカルフォルニア州からの流入も多いようです。カジノが並ぶ大通りには大勢の観光客がゾロゾロと歩いており、コロナ禍の打撃から回復し、「右肩に上がる街」という感です。だだっ広いのでUberを駆使して移動しますが、これはガソリン価格が高いと響きますね。なお、ラスベガスはF1の街中開催、今年のスーパーボール開催などスポーツ誘致にも積極的で、サンフランシスコの対岸のオークランド市からは、アメフトに続いて今後プロ野球チーム(アスレチックス)も移転してきます。オークランド市民は切歯扼腕していますが。
日本人補習校
ラスベガス学園補習校の入学式は6日(土)に開催されました。ラスベガス郊外のそろそろラスベガスを取り巻く山々も迫ってこようかという場所にありました。新入生は幼稚部11名、初等部8名、中等部6名で、国際結婚も含め様々な家族が集まってこられていることは推察できました。この地で、日本との繋がりを求めて補習校に子供を毎土曜に連れてくる、並大抵のことではなく、皆さんの逞しさを感じた次第です。特に、在校生代表で歓迎のことばを述べてくれたマラーシェック・キップ君の堂々として明快なかつ思いやりに満ちたスピーチは秀逸でした!
私の祝辞では子供達に「のびのび」「ワクワク」通ってくださいと激励するとともに、アメリカで今日本が大人気なのは日本の文化の持つ良さや美しさに対する憧れがあるからなので、それが詰まった日本語を勉強できることはとても幸せでかつ一生を豊かにすることなんだよ、と申し上げました。伝わったかな?校歌にもあるように「豊かな自然に育まれ心の翼を広げ」てほしいですね。
UNLV訪問と日本語教育
日本語教育を広めることは日本文化を広めることで、数々の美質を持つ日本文化は世界の文化の発展に大きく貢献できる、と私は確信しています。したがって、日本語教育は、在留邦人や日系人に関してだけに留まらずとても重要なことと思います。その意味で、UNLVで長年日本語教育に尽力されてきた武丸直子准教授が昨年12月の銃撃事件で凶弾に倒れたのは本当に残念なことでした。総領事館としてJETプログラムなどで武丸先生には長年協力頂いていました。
今回、UNLVを訪問しProvost(学務担当副総長)とお会いし、総領事として改めて心からのお悔やみをお伝えしました。Provostも心痛余りあるようでした。武丸先生の遺志を継いで日本語教育を絶やさないように申し入れましたが、もっと力を入れていきたいとの話があったので、その点はホッとしました。
また、コロナ禍もありここ数年間日本語スピーチコンテストが開催できていませんが、関係者の方々と協力して早く再会できるように努力していきたいと思います。
絆・日本春祭り
春の日差しに恵まれ、絆日本祭りは盛り上がっていました。今回7回目となるそうですが、コロナ禍後、やっと本格的に再開できてきたとのことです。大きなステージの周りに、日本の各種グルメや日本酒、お茶やお花、着付けから沖縄のタトゥーまで、様々な趣向を凝らした店が並んでいるのを、キャサリン・ブレイクリー在ラスベガス名誉領事の案内で回りましたが、皆知り合いなので、なかなか進まなかったですね!かき氷コーナーはざっと見て30人は並んでいましたね。また、ステージからは松原みきのStay with Meの歌声が流れてきたのを、一緒に来ていたマシューが口ずさみながら、「いいですねえ。これヒットしているんですよ。」と。へえ~、懐かしい。
ネバダ州は連邦上院議員2名、下院議員が4名がいますが、タイタス下院議員本人が出席したほか、上院議員2名及び下院議員1名が代理を派遣してきており、ロンバルド知事室補佐官も含め、式典では一緒にステージの壇上に立ちました。Kizunaをキーワードに、武丸准教授の弔問にUNLVを訪問したことも紹介しつつ、日本とネバダのキズナに言及しこの祭りの意義を訴え、そして来週に控えた岸田総理訪米についても紹介しました。これを受けてタイタス議員も総理訪米の重要性についても言及してくれました。
祭りは、ネバダ州在住の在留邦人約四千人、日系人約三万人の底力を見せていただきました。私としても誇りを感じ、また楽しませていただきました。ありがとうございました。
日本語教育を広めることは日本文化を広めることで、数々の美質を持つ日本文化は世界の文化の発展に大きく貢献できる、と私は確信しています。したがって、日本語教育は、在留邦人や日系人に関してだけに留まらずとても重要なことと思います。その意味で、UNLVで長年日本語教育に尽力されてきた武丸直子准教授が昨年12月の銃撃事件で凶弾に倒れたのは本当に残念なことでした。総領事館としてJETプログラムなどで武丸先生には長年協力頂いていました。
今回、UNLVを訪問しProvost(学務担当副総長)とお会いし、総領事として改めて心からのお悔やみをお伝えしました。Provostも心痛余りあるようでした。武丸先生の遺志を継いで日本語教育を絶やさないように申し入れましたが、もっと力を入れていきたいとの話があったので、その点はホッとしました。
また、コロナ禍もありここ数年間日本語スピーチコンテストが開催できていませんが、関係者の方々と協力して早く再会できるように努力していきたいと思います。
絆・日本春祭り
春の日差しに恵まれ、絆日本祭りは盛り上がっていました。今回7回目となるそうですが、コロナ禍後、やっと本格的に再開できてきたとのことです。大きなステージの周りに、日本の各種グルメや日本酒、お茶やお花、着付けから沖縄のタトゥーまで、様々な趣向を凝らした店が並んでいるのを、キャサリン・ブレイクリー在ラスベガス名誉領事の案内で回りましたが、皆知り合いなので、なかなか進まなかったですね!かき氷コーナーはざっと見て30人は並んでいましたね。また、ステージからは松原みきのStay with Meの歌声が流れてきたのを、一緒に来ていたマシューが口ずさみながら、「いいですねえ。これヒットしているんですよ。」と。へえ~、懐かしい。
ネバダ州は連邦上院議員2名、下院議員が4名がいますが、タイタス下院議員本人が出席したほか、上院議員2名及び下院議員1名が代理を派遣してきており、ロンバルド知事室補佐官も含め、式典では一緒にステージの壇上に立ちました。Kizunaをキーワードに、武丸准教授の弔問にUNLVを訪問したことも紹介しつつ、日本とネバダのキズナに言及しこの祭りの意義を訴え、そして来週に控えた岸田総理訪米についても紹介しました。これを受けてタイタス議員も総理訪米の重要性についても言及してくれました。
祭りは、ネバダ州在住の在留邦人約四千人、日系人約三万人の底力を見せていただきました。私としても誇りを感じ、また楽しませていただきました。ありがとうございました。
ネバダ州政経事情
地元に住まれている方には当然だとは思うのですが、出張ベースで訪問している身からすると、色々な方に会って当地の事情をお伺いしたのは勉強になりました。ありがとうございました。今秋の選挙については、経済、移民、中絶、中東問題など様々な論点がありますが、平凡ですが結論は「too early to tell」ということかと思いました。これだけ流動性、不透明性が高くなっているので、「常識を疑う」という姿勢も必要かと思いました。
最後に
今回の出張にあたって色々な方に親切にしていただきありがとうございました。総領事館はサンフランシスコに在りますが、みなさんとの関係を大切にするのは、我々の最も大切な業務の一つです。領事サービス、日系人支援、日本語教育、日本企業支援など誠心誠意取り組んでいきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
地元に住まれている方には当然だとは思うのですが、出張ベースで訪問している身からすると、色々な方に会って当地の事情をお伺いしたのは勉強になりました。ありがとうございました。今秋の選挙については、経済、移民、中絶、中東問題など様々な論点がありますが、平凡ですが結論は「too early to tell」ということかと思いました。これだけ流動性、不透明性が高くなっているので、「常識を疑う」という姿勢も必要かと思いました。
最後に
今回の出張にあたって色々な方に親切にしていただきありがとうございました。総領事館はサンフランシスコに在りますが、みなさんとの関係を大切にするのは、我々の最も大切な業務の一つです。領事サービス、日系人支援、日本語教育、日本企業支援など誠心誠意取り組んでいきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。